鬼の手形(三石神社)
むかしむかし、岩手山が噴火したときのこと。三つに割れた巨岩がこの地方に飛んできました。
その巨岩を人々は「火の中から飛んできた尊い石だ」と、あがめるようになりました。
その頃、この地方には羅刹という鬼がたびたび現われては、悪行の限りを働き、農民たちを苦しめていました。
困り果てた人々が三ツ石様に鬼退治をお願いしたところ、三ツ石様は神通力で鬼を捕らえ、巨岩に縛り付けました。
鬼は、「もう二度と悪さをしないし、この地にも二度と来ない」と必死に命乞いをし、許してもらいました。
その時、誓いの証しとして「今日以後良民に仇するなかれ」と岩の上に大きな手形を押させたのです。
それが、「岩手(岩に鬼の手形)」と、盛岡の別名「不来方」の地名の起こりになりました。
鬼の退散を喜んだ里人たちは大いに喜び祝い、三ツ石のまわりを「さんさ、さんさ」と感謝のまごころを捧げて
踊ったのが、さんさ踊りの始まりだといわれています。
三石神社へのアクセス
●盛岡駅前バス乗り場11番線松園ニュータウン行
または
●でんでんむし号
本町通一丁目下車徒歩5分